皆さんこんにちは、Q.O.K SCHOOL代表・TCS認定コーチの草苅です。
私は子どもの出産を機に、主夫としての道を歩み始めました。
教育について考え続けてきた身として、「子育て」こそが「教育の原点」であると感じ、深く向き合っていきたいと考えたためでした。
そんな子育ての経験を通して、感じたこと、感じていることは多岐に渡ります。
今回はその中から、とあるホームエデュケーション・スキルをご紹介いたします。
目次
- 能力を「高める」のではなく「高まる妨げをしない」という考え方
- 1歳~2歳の子どもに対して心掛けたい2つのホームエデュケーション・スキル
能力を「高める」のではなく「高まる妨げをしない」という考え方
子育てを通して、自分自身の教育観へ大きく影響を与えたものがあります。
それが『能力を「高める」のではなく、能力が「高まる妨げをしない」』という一つの考え方です。
今まではどちらかと言うと「能力を高める」というニュアンスの関わり方を通して、子どもの成長をサポートしていくことが大切だと信じていました。
もちろん、今でもこの考え方は重要だと思っています。
ただ、この年代の子どもは特に、一日一日で大きく変化するほどの成長速度を感じさせられます。
こちらから「能力を高めよう」なんて思わなくても、子ども自ら「能力を高めていく」人間の凄みみたいなものを感じます。
5歳までに人間の脳の80%が構築されると言われていることからも納得がいきます。
だからこそ、『能力を「高める」のではなく、能力が「高まる妨げをしない」』という考え方が、子どもの成長にとって極めて重要になってくるのではないかと感じ始めました。
そして、『子ども自身が本能に従い、日々一生懸命成長しようとしている。とても頼もしいことだ。保護者として邪魔だけはしないように気をつけよう。』と考えるようになりました。
では私が、子どもの能力が「高まる妨げをしない」ように具体的に心掛けていることは何なのかを見ていきましょう。
1歳~2歳の子どもに対して心掛けたい2つのホームエデュケーション・スキル
まずは結論をお伝えします。
- フローの邪魔をしない
- 安心感を求めるサインを見落とさない
私はこの2つのポイントを特に意識して、子どもの能力が「高まる妨げをしない」ように子どもと関わってきました。
1歳~2歳の子どもは日々できることが増えていくことで、一人で遊ぶ時間が増えていきます。
例えば、「積み木をいじる」「絵本をいじる」「おもちゃをいじる」などです。
このとき、「おっ!今がチャンス!家事やら仕事やら、今できることを済ませちゃおう!」と内心思ったりしませんか(笑)?
少なくとも私はそう思っていましたし、思っています。
ただし、上記の2つのポイントへの意識だけは途切れることがないように…ですが。
それぞれのポイントを少し詳しくみていきましょう。
- フローの邪魔をしない
まず「フロー」というのは、子どもが何かに「集中・没頭」している「状態」のことを指します。
好きなオモチャや、もの新しいオモチャと戯れているときは特に、このフロー状態になりやすいと感じます。
子どもの様子を振り返ってみると、このような何かに「集中・没頭」している様子はすぐに思い浮かぶのではないでしょうか。
さて、ここでのポイントは「フローの邪魔をしない」でした。
なぜなら、子どもが何かに「集中・没頭」している、まさに「フロー」のときにこそ、子どもの「集中力」が育まれていると言われているためです。
「なるべく関わってあげたい」「声をかけてあげたい」「その方が子どもにとって良いのでは?」などの考え方も正しいと思いますが、子どもが「フロー」のときだけはどんなに話しかけたいことがあったとしても、そっとしておくことが子どもの「集中力」という「能力が高まる妨げにならない」のです。
なので我が家では嫁と、『あ、今フローだね。』や『ちょ、今フローっぽいからやめとこ。』などの会話がよく発生していました。
この点に意識を向けるだけでも、子どもの「能力が高まる妨げをしない」ことに繋がっていくので、是非オススメしたいホームエデュケーション・スキルになります。
- 安心感を求めるサインを見逃さない
子どもが一人で遊び始めたとき、「お、フローかな?」と感じ、そっとしておくことが大切だという話をしました。
しかし、その上でもう一つ、意識を切らさないでおきたいポイントが「安心感を求めるサインを見逃さない」というものになります。
子どもが何かに「集中・没頭」していると感じつつ、さりげなく観察を続けていると、子どもが「集中・没頭」している中でたまーに「チラッ」っとこちらを確認してくるのです。
「あれ?一人じゃないよね?見てもらえているよね?」と。
これがいわゆる、「安心感を求めるサイン」になります。
そこで「ニコっ」っとアイコンタクトを通して、「そばにいるから安心して遊んでね」というメッセージを届けられるかどうかが重要です。
この安心感を積み重ねていくことで、より集中して何かに取り組める土台が築かれていきます。
逆を言えば、「安心感を求めるサイン」に気づくことがなかった場合、子どもは「安心」を確認するために、取り組んでいたことの手を止め、保護者のところに駆け寄ってくることでしょう。
少し言い過ぎな表現にはなりますが、これは「集中力が高まる妨げになりかねない」ということです。
もし可能であれば、子どもが何かに「集中・没頭」している「フロー」のときでも、子どもにチラ見されたらアイコンタクトを返す準備を怠ることなく、自分がやりたいことをやる有効な時間にしていきたいと考えています。
これが2つめのホームエデュケーション・スキルとなります。
どちらのホームエデュケーション・スキルも、保護者に様々なゆとりが必要不可欠になってくると思います。
なのでまずは、「ゆとり」を生み出す工夫から始めてみても良いかも知れませんね^_^
「感覚」に「戦略」を加えた家庭教育の実践を。