今回のブログでは、子どもの主体性を育むために必要なホームエデュケーション・スキルとして「OODAループ」をご紹介したいと思います。
是非、ご自身の家庭教育(子育て)に置き換えながら、最後までお読みいただけますと幸いです。
目次
- 子どもの主体性を育むためのキーワード
- OODA(ウーダ)ループ
- OODA(ウーダ)ループを家庭教育(子育て)で活かす
子どもの主体性を育むためのキーワード
家庭教育の目的は、一体なんでしょうか?
私は、『子ども自ら「成長したい」と考え、子ども自ら「学ぼう」「行動しよう」と考えられるような手助けをすること』だと思っています。
子ども自身が、「成長しないといけないよね…」とか「成長する必要あるよな…」とかではなく、「成長したい」。
この心を育むことが最重要であると感じています。
では、どのような関わりが子どもの主体性を引き出す手助けになるのか?
そのキーワードは、「子どもの理解」です。
子どもへの理解を深め続けていかない限り、子どもの主体性を家庭で育むことは難しいでしょう。
そこで今回は、「子どもの理解」を深めていくために効果的な「OODA(ウーダ)ループ」という考え方をご紹介します。
OODA(ウーダ)ループ
OODAループとは、航空戦の最前線で戦い抜くために必要な考え方として、アメリカの戦闘機操縦士で航空戦術家であった「ジョン・ボイド氏」が生み出した意思決定方法です。
状況が目まぐるしく変化していく現代において欠かせない、臨機応変かつ素早い意思決定を成すためのビジネススキルとして、近年世界的な大企業が現場で取り入れているものになります。
「こうしたら良い!」という正解がないのが、「家庭教育(子育て)」。
そのような中で、子どもの成長を手助けしていくために臨機応変かつ素早い関わりが求められている「家庭教育(子育て)」にこそ「OODAループ」を!!
さて、OODAループは以下の4つのステップに分かれていて、それぞれのイニシャルを取ってOODAループと呼ばれています。
「観察(Observe)」「状況判断・仮説(Orient)」「意思決定(Decide)」「実行(Act)」
それでは、一つひとつ詳しく見ていきましょう。
「観察(Observe)」
とにかく見ること。見続けること。その上で、相手の「変化」に気づくことが大切になります。
自分の思い込みや計画に囚われることなく、リアルタイムかつリアリティのある情報を集めていきます。
ここの情報収集に曖昧さや明らかな間違いがあると、適切な状況理解には繋がらないため、「観察の質が状況理解の質に大きな影響を与える」ということを肝に銘じる必要があります。
「状況理解・仮説(Orient)」
集めた情報をもとに、「今何が起きているのか?」「なぜこのような状況に至っているのか?」などの現状の理解に集中します。
その上で、「もしかしたらこういった状況なのではないか?」と仮説を立てていきます。
ただし、状況によっては仮説を立てることなく「状況理解→即実行」で関わらなければならないこともあるはずです。
だからこそ、状況を深く理解することは非常に重要になるわけです。
「意思決定(Decide)」
現状の理解や仮説を踏まえ、具体的にどのようなアプローチをしていくか検討し、決断していきます。
「実行(Act)」
決断に基づいて実行し、すかさず「観察」を開始し、このプロセスを継続的に行っていきます。
OODA(ウーダ)ループを家庭教育(子育て)で活かす
ではこのOODAループをどのように家庭教育(子育て)に活用していくのか考えていきましょう。
(例)とある日の食事中
「観察(Observe)」
- いつもに比べると表情が浮かない
- 食事があまり進まない様子
- でもどちらかと言えば好きなメニューなはず
- 朝は特に違和感がなかった
- そういえば夕食前も元気がないといえばなかった
「状況理解・仮説(Orient)」
- 何か悩んでいるように感じる
- 学校で何か悩むようなことがあったのか?
- もしかして急にダイエットに目覚めたのか?
- 保護者に言いづらいことを言いたいみたいな心境なのか?
- なんにせよ、いつもと違って食事を楽しめていないことは確かだな
「意思決定(Decide)」
- まだ本人が話したいタイミングではないかも知れないから、まずはどう感じているかを伝えて、いつでも話を聞くよと、扉が開いているということだけを知ってもらおう。
「実行(Act)」
- 食欲でもないのかな?何か悩んでいるのかな、なんて〇〇を見ていると感じるよ。言いづらかったら無理に言う必要はないけど、いつでも話を聞くからね。
このようなOODAループを活用できる場面は、日常生活の中に溢れているものです。
具体的には、起床時、朝食、出発、帰宅、夕食、就寝前など…。
まずは一週間ほど、意識的に「観察」「状況理解・仮説」に集中してみるだけでも、子どもにとって効果的な今までとは違う関わり方を見つけられるようになるはずです。
レッツチャレンジ!!!